2011年05月25日
役立たずの木の話
植物にとても詳しいRさんと一緒にハイキングした時の話のつづき。
Rさんが一本の木の下で立ち止まりました。
「この木は何の木か知っていますか」
私は木を眺めて答えました。
「ワカリマセン」
「これはブナ」
Rさんは木の幹を軽く叩きながら言いました。
「昔はどこにでもありましたが、今では貴重な種類になってしまいました。
だいたい木というものは昔からそれぞれ用途が決まっていました。
これは天秤棒に使う木、
これは荷を縛るツル、
これは実がなる・・・
そんななかで、ブナは役に立たない木だと思われていました。
それで、人々はブナを次々に切り倒してしまいました。
ところが、最近になってブナは水を蓄えるということがわかりました。
自然を守るためにはとても役に立っていたのです。
ブナの無くなった山はやせて枯れてしまったからです。
それに気付いた人々はブナの木を大事にするようになりました。
ヨーロッパではブナは
「大地の母」
と呼ぶそうです」
私はその話を聞きながら、人間もそうだ、と思いました。
目に見えて役に立つ人ばかりを重んじて、一見ぼっとして役に立たないような人、やっかいな人をダメだと決めつけてしまう社会はやせて枯れていく。
どんな人もそれぞれに居場所がある、隙間がたくさんある、小さな世界が少しずつ重なり合っているのがいいなあ。
Rさんが一本の木の下で立ち止まりました。
「この木は何の木か知っていますか」
私は木を眺めて答えました。
「ワカリマセン」
「これはブナ」
Rさんは木の幹を軽く叩きながら言いました。
「昔はどこにでもありましたが、今では貴重な種類になってしまいました。
だいたい木というものは昔からそれぞれ用途が決まっていました。
これは天秤棒に使う木、
これは荷を縛るツル、
これは実がなる・・・
そんななかで、ブナは役に立たない木だと思われていました。
それで、人々はブナを次々に切り倒してしまいました。
ところが、最近になってブナは水を蓄えるということがわかりました。
自然を守るためにはとても役に立っていたのです。
ブナの無くなった山はやせて枯れてしまったからです。
それに気付いた人々はブナの木を大事にするようになりました。
ヨーロッパではブナは
「大地の母」
と呼ぶそうです」
私はその話を聞きながら、人間もそうだ、と思いました。
目に見えて役に立つ人ばかりを重んじて、一見ぼっとして役に立たないような人、やっかいな人をダメだと決めつけてしまう社会はやせて枯れていく。
どんな人もそれぞれに居場所がある、隙間がたくさんある、小さな世界が少しずつ重なり合っているのがいいなあ。
Posted by 灰色猫屋 at 21:49│Comments(0)
│8.雑記