アルコールバーナーから鍋までの高さ1

灰色猫屋

2011年01月20日 22:29

子どもの頃、
「ろうそくの炎は芯に近いほど熱い」
と思っていたのに、理科で
「一番温度が高いのは炎の先端よりちょっと下のほう」
と教わり、
「へえー!」
と思ったことがあります。



アルコールバーナーは炎のどの部分が一番温度が高いのでしょう。

と思ってネットで探していたら、アルコールランプの温度分布を発見しました。


「身の回りの化学  燃焼の化学  アルコールランプの温度分布
木原 寛、今福京子

これによると、温度が高い順から

①炎の先端よりちょっと下=1,040℃
②炎の外側         = 925℃
③芯に近いところ      = 640℃
④炎の先端         = 630℃

だそうです。



では、アルコールバーナーから鍋をどれだけ離せば一番早くお湯が沸くのかな?

の実験をしてみましょう。




★実験の内容

・いろいろな高さに鍋を置き、どの高さが一番早くお湯が沸くかを調べる。

★条件

・室温22℃の室内
・水1リットルを沸騰させるまでの時間を計る(水温12℃)
・ストームクッカーは使わない
・火力調整蓋なし
・大成薬品 燃料用アルコール(メタノール87%、エタノール12%、水分1%)





【実験1 アルコールバーナーの上部の淵から鍋の底面まで8mm】

バーナーからほんのちょっと鍋を離すにはどうしたらいいかな?
と思い、木の棒を渡してその上に鍋を乗せました。
火が木の棒に燃え移りそうで心配ですが、他に適当なものがないので注意しながらやってみます。





炎が鍋の脇からはみ出るんじゃないかと思っていたのですが、そんなこともなく弱弱しいままずーっと燃えています。



40分ほど経った頃、焦げ臭いのに気付きました。
支えにしていた木の棒が焦げています。
ぎゃ、危ない。

でも水はやっと空気の泡がぽつぽつと鍋底に見えている程度。

そして炎は、相変わらず勢いはないのですが、なんだかバーナーからはみ出したところからも燃えています。
ずっとはみだすのではなく、はみ出して燃えては元通りに納まり・・・を繰り返す感じ。
これはどうしてかわかりませんでした。


はみ出る炎


半分はみ出る炎


結局60分でやっと沸騰・・・
使った燃料は47mlでした。


焦げた木の棒





【実験2 アルコールバーナーの上部の淵から鍋底まで25mm】

これはストームクッカー(L)で鍋を使うときと同じ高さです。
他の実験と同じ条件にするため、ストームクッカーは使いません。


箱や鍋で支えを作った



結果は18分で沸きました。
使った燃料は55ml。





★実験1でこんなに時間がかかるとは思いませんでした。
 もう沸騰しないんじゃないかとあきらめかけたころに沸騰・・・
 何でこんなにかかったのかな。
 木の棒で空気の通りが悪くなって、あまり燃えなかったのでしょうか。

★実験2は、意外と燃料を食ったなという感じです。
 高さはストームクッカーと同じなのに。
 やっぱりストームクッカーは無駄なく燃料を使えるように計算されているのかな?



つづきはこちら↓


アルコールバーナーから鍋までの高さ2 




アルコールバーナーから鍋までの高さ3


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