子どもの頃、
「ろうそくの炎は芯に近いほど熱い」
と思っていたのに、理科で
「一番温度が高いのは炎の先端よりちょっと下のほう」
と教わり、
「へえー!」
と思ったことがあります。
アルコールバーナーは炎のどの部分が一番温度が高いのでしょう。
と思ってネットで探していたら、アルコールランプの温度分布を発見しました。
「身の回りの化学 燃焼の化学
アルコールランプの温度分布」
木原 寛、今福京子
これによると、温度が高い順から
①炎の先端よりちょっと下=1,040℃
②炎の外側 = 925℃
③芯に近いところ = 640℃
④炎の先端 = 630℃
だそうです。
では、アルコールバーナーから鍋をどれだけ離せば一番早くお湯が沸くのかな?
の実験をしてみましょう。
★実験の内容
・いろいろな高さに鍋を置き、どの高さが一番早くお湯が沸くかを調べる。
★条件
・室温22℃の室内
・水1リットルを沸騰させるまでの時間を計る(水温12℃)
・ストームクッカーは使わない
・火力調整蓋なし
・大成薬品 燃料用アルコール(メタノール87%、エタノール12%、水分1%)
【実験1 アルコールバーナーの上部の淵から鍋の底面まで8mm】
バーナーからほんのちょっと鍋を離すにはどうしたらいいかな?
と思い、木の棒を渡してその上に鍋を乗せました。
火が木の棒に燃え移りそうで心配ですが、他に適当なものがないので注意しながらやってみます。
炎が鍋の脇からはみ出るんじゃないかと思っていたのですが、そんなこともなく弱弱しいままずーっと燃えています。
40分ほど経った頃、焦げ臭いのに気付きました。
支えにしていた木の棒が焦げています。
ぎゃ、危ない。
でも水はやっと空気の泡がぽつぽつと鍋底に見えている程度。
そして炎は、相変わらず勢いはないのですが、なんだかバーナーからはみ出したところからも燃えています。
ずっとはみだすのではなく、はみ出して燃えては元通りに納まり・・・を繰り返す感じ。
これはどうしてかわかりませんでした。
はみ出る炎
半分はみ出る炎
結局60分でやっと沸騰・・・
使った燃料は47mlでした。
焦げた木の棒
【実験2 アルコールバーナーの上部の淵から鍋底まで25mm】
これはストームクッカー(L)で鍋を使うときと同じ高さです。
他の実験と同じ条件にするため、ストームクッカーは使いません。
箱や鍋で支えを作った
結果は18分で沸きました。
使った燃料は55ml。
★実験1でこんなに時間がかかるとは思いませんでした。
もう沸騰しないんじゃないかとあきらめかけたころに沸騰・・・
何でこんなにかかったのかな。
木の棒で空気の通りが悪くなって、あまり燃えなかったのでしょうか。
★実験2は、意外と燃料を食ったなという感じです。
高さはストームクッカーと同じなのに。
やっぱりストームクッカーは無駄なく燃料を使えるように計算されているのかな?
つづきはこちら↓
アルコールバーナーから鍋までの高さ2
アルコールバーナーから鍋までの高さ3