シラウオとり2
今年は本当に鳥の声を聞かない!
と思っていましたが、この休みに公園に行ったらひばりがいました。
天高く舞い、せわしなくさえずる様を頼もしく眺め、
ああ、やっと春らしい音を聞いた、とほっとしました。
よく見るとスズメたちもあずまやでごそごそやっています。
毎年このあずまやでたくさんのスズメたちが巣作りをするので、今年もにぎやかになればいいと思います。
この日は風も強かったので、例のごとく池っぷちではシラウオとりの人々がさかんにタモを上げ下げしています。
たいていの人は足元にバケツを置き、掬いあげたタモをのぞいてはシラウオを摘みあげてバケツに放り込むのですが、一人だけ、胸に吊り下げた小さな容器に捕ったシラウオを入れている人がいます。
なるほど、いちいち向きを変えて腰をかがめなくても、タモから摘みだしたシラウオをひょいと胸の容器に入れればいいので楽そうです。
それからその人は、他の人々のようにめったやたらとタモで水中を掻きまわすのではなく、波の流れに沿ってすい~っとタモを動かしています。
私のような素人考えでは、シラウオは波に流されてくるのだからタモは波に逆らうように動かしたくなるのですが、その人は反対です。
確かにこの動かし方なら波の抵抗がないので疲れも少ないでしょう。
波打ち際には何人もの人がシラウオ捕りをしていましたが、この人だけがそんなふうに他と違うので、きっとシラウオとりの名人なのだろう、としげしげと眺めておりました。
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